Barで私も考えた-Bar On the Road-

酒はごはん。
タバコはおやつ。
コーヒーは水。

Twitterでそんなtweetをしたんですが、
案外真面目にそう考えてました・・・。

毎週同じ曜日、同じ時間に寄ってくださるお客さまがいます。
決まって、コーヒーを1～2杯とタバコを3本。

しかもタバコは「置きタバコ」？「キープタバコ」？してあります。
お酒を飲まない方ではないのですが、
仕事帰りの一息をつきがてら、20分。
美味しそうに、ゆっくりコーヒーとタバコを嗜んでいかれます。

お酒もタバコもコーヒーも嗜好品。
でも、ふと、思い起こすと人生のいろんな場面に登場してたりして。
自分の人生のドラマには欠かせない、
名脇役というより必ず身につけているトレードマークみたいな感じ。

そうそう、あのときもこのときも。。。

若くてお金も知識もなかったころ、
上司に連れられて初めて行ったスナックみたいなところで飲んだあのお酒。
大人の味がしたな～。
とか。
もうどうにもならない絶望的な場面に陥ってテンパりながら、
とりあえずタバコに火を着けたけど、なんか落ち着けたな。
とか。
外国のとんでもない場所でお湯を沸かして、
日本から持っていったドリップバックで落としたコーヒーを飲みながら、
一息ついて景色を見渡したらなんか泣けてきた。
とか。

あげたらキリがないくらいに、いろんな想いがこみ上げてきます。

当店のトイレに貼ってある故人シリーズのポスター。
3人はタバコ吸ってます。
21歳、27歳、36歳。
若くして亡くなった彼等。
憎らしいほどかっこいい。

とっくに自分は彼らの歳を追い越しちゃいましたが。
まだ何も成し遂げてもいないしかっこよくもないけれど。

Barで私は考えます。
「いいお酒の飲み方をしてる人」
「いい生き方をしてる人」
「いい表情をする人」

そんな「人」が好きな私。
カウンターの内側から日々見ているBar On the Roadの景色に欠かせない
お客さまであり登場人物であるみなさまとの出会い。
自分らしく生きられるのは、そんなみなさまとの
「いい出会い」があるからこそ。

好きなお酒に携わる仕事して、
気分よくタバコ吸って、目覚めに美味しいコーヒーを飲める。
そんな風に生きてます。
身体に気をつけつつ、嗜好品を嗜める大人でありたい。
そんなことを考えたよんじゅういっさいの秋です。