都合のいい愛人

7月頃から、
我が家の庭先にリンリンリンリンと小さな鈴の音と共に現れるようになった子猫がいました。
最初はお向かいの家の庭先で見かけて、
そのうち我が家の庭にも来るようになって。

洗濯物を干していたらすぐ近くまで寄ってきたので呼んでみたら
あっさりと家に上がってきて。
そうこうしていたら、
私が深夜に帰宅して部屋の電気をつけたり、
朝起きて窓を開けたり、
洗濯物を干すために窓を開けると、
リンリンリンリンという鈴の音と共ににゃーにゃー鳴きながら走って来るようになりました。

深夜に帰宅して、窓を開けると窓の下に来て、
開けろ入れろと?にゃーにゃー鳴くので部屋に入れるとひとしきり部屋を一周。
私が着替えて洗面所で顔を洗っていると洗面所の入り口でにゃーにゃー鳴いて呼ぶので
撫でたり遊んだりしてやるとまたプイっと外に出て、
リンリンリンリンとどこかへ消えていった子猫。

首輪をしていたので捕まえた時に見たら、首のネームタグに
「こうめ」と書かれていました。
オス猫の、このやんちゃ坊主が「こうめ」って(笑
「お前、こうめじゃないでしょ?」
といって深夜にじゃらしながら笑っていました。

そんなこうめと仲良くなったある日、娘から
「その猫はお隣さんが飼っている猫だよ」との衝撃?事実が告げられました・・・

迷い猫じゃなくて飼い猫だったのね!?
ということで、ちょっと一安心。
離れて暮らす長女にこうめの写真をしょっちゅう送っていたので、
迷い猫のことの顛末をメールしたら
「しょっちゅう遊びにきてるって、都合のいい愛人かっ!」との返事。。。
その日から、
「時々遊びに来ては私を癒して(遊んで)くれる都合のいい愛(猫)人」
という扱いになった元)迷い猫のこうめ。

子供はとっくに成人していて、
同居している娘とは生活の時間帯も違うので一週間に一度会うか会わないかの時もあります。
離れて暮らす長女とは年に数回会うかどうか。
18歳で子供を産んで、20代30代と子育てや仕事に追われて生きてきて、
あっという間に40代も後半。
今までの人生で、あんまりさみしさを感じたことがなかったけれど、
ここ数年、一人になる時間が増えて、自分だけのために時間を使うことが出来て、
それもそれで楽しくてイキイキしていたつもりだったけど。
こうめと出会ってから、私に甘えて身体をすり寄せてきたり、
懐いてなにか(にゃーにゃー)話しかけてきたり、
なんだかもう心がぎゅーっとなる感覚を知りました。
新しい感情だな~、としばらく考えていました。
ほんの数時間でも数分でも、肌を合わせたり体に触れたりすることで得る安ど感。
新しい幸せの感情を知りました。
子育て繁忙期も過ぎて、母親歴29年。
母親として与えるばかりの愛情期が終わり、
孫をいつ抱いてもいいという身体の準備が整ったということでしょうか・・・
その前に更年期障害が来るのかな・・・

まあ、それはそれでそうなったら考えるということで。

骨折して左手にギプスをしていた私とお昼寝したり、
出勤前の忙しい時に現れてストッキングに爪を立てたり、
帰ったかなと思ったらリビングのテーブルの下でくつろいでいたり。
7月ころから10月の半ばころまで、
我が家では
「時々遊びに来ては私を癒して(遊んで)くれる都合のいい愛(猫)人」
として定着していたこうめ。
ここ最近見かけないなと思ったある日、またもや娘から、
「こうめね、昼間は飼い主が仕事でいないから外に出しておいて、
夜中はたまに外に出せって鳴くから庭に出しといたんだって。
でもたまたま家の中に入れて出かけた時に家の中で鳴いてるところを大家さんに見つかって、
飼えなくなったから飼い主が実家に連れてったらしいよ」
との衝撃事実を聞いた私。。。

以下、娘からの情報によると、

飼い主さんのご実家は大きな車通りの激しい通りに面しているとかで、
過去に何匹か猫を飼ったが全て車に轢かれてしまったと。
だからもう猫は飼いたくない、という意向だったが、
こうめに会ったら人懐っこくてかわいい猫だから今後は家から出さず、
家の中だけで飼うということで引き取られた。

とのこと。
自由に庭を飛び回っていたやんちゃ盛りのこうめ。
なでろなでろと甘えた目で身体をすり寄せてきてゴロゴロと喉をならしていたこうめ。
時々飛びついたり、私の足にまとわりついてにゃーにゃー鳴いていたこうめ。
それでも、飼い主の元で安全に暮らせるなら、それもそれ。
動物とだって人とだって、この年でのお別れはホント辛い。
ペットロスになる人の気持ちがすごくよくわかりました。。。
さみしくなるけど、私にできることはこうめの幸せを祈ることだけ。
これからのこうめの人(猫)生に幸あれ。




  

2017年11月22日 Posted by おんざろーど at 02:51Comments(0)ぼやき