飲食店廃業よもやま話

飲食店の廃業と一口に言ってもお店ごと、業態によってもさまざまな手続きがあります。
とりあえず、
開業するときにした申請、手続きは全てクリアにすると思っていただければわかりやすいかなと。
これは移転の場合も同じです。

例えば、飲食店営業の許可を申請するのに必要な資格。
調理師、もしくは衛生責任者。
これは資格としては個人の持ち物なので飲食店が廃業してもその資格はなくなりません。
では、廃業の手続きの際はどうするのかというと、
一つの店舗につき一人の資格保持者が必要なため開業の際に専任されます。
なので、廃業の際はその資格者を解任するということになります。
これは保健所に行って飲食店許可証を返却し廃業届を提出した際に自動的に解任されます。

ちなみに、
保健所への廃業届の提出は営業をしなくなった日から10日以内に提出することになっています。

次に税務署。
こちらも開業届を出した人は必ず行かなければなりません。
私の場合は、
個人事業の廃業等届出書/所得税の青色申告の取りやめ届出書/給与支払い事務所等の廃止届出書
の3枚を提出しました。
開業時に出した届け出を持って行ったので話が早かったです。
というか、駐車場にスンナリ停められて中に入ったらびっくりするくらい人がいなくて(アレの影響でしょうが)
職員の方がとても親切に書き方を教えてくださったのでスムーズにできました。
確定申告の期限が延びたので混んでいるかと思ってビクビクして行ったのに・・・
2月に確定申告に来た時と同様、あっさり手続き終了。

余談ですが・・・
税務署の駐車場を出てすぐにフッと思い立って。
お城の西側の有料駐車場に車を停めて前日に開花宣言された松本城の桜を観がてらお城の周りを散策。
駐車場に戻る途中で取引先の営業くんから電話が来たので喋りながら駐車場に戻って、
自分の車を停めたところの番号を確認して(この時点でまだ電話中)精算機に行って番号を打ち込んで精算。
10分程度なのに600円?と思いつつ、車に乗ってエンジンをかけたところで営業くんと電話終了。
ゆっくり真っすぐ発進して3秒後・・・

ガリガリガリー

「あ‘‘--------!!!」

すぐに止めてドアを開けてみたらロック板が?降りてない?
あれ?私の駐車番号23番?
さっき25番って押さなかった?

そう、その通り!
隣の隣の25番の車のロック板が降りてましたorz
バカバカ、私のバカー!と言いながら半泣きで再び精算機に行って23番で精算。
ギターパンダさんの歌にこういう歌があるんですがそのまんま。
ったくもう。。。

気を取り直して。
(全く気は取り直せませんでしたが)
最後の手続きをしに消防署へ。
こちらは本来ならばうちのお店のような小規模店舗には必要なかったし、
後にビルに管理者がいたということを知ったので本来必要なかったんですが。
真面目な私は開業前に防火管理責任者講習を受け資格を取り、
お店の防火管理者として届け出をしておいたので。
こちらも保健所と同様に廃業と同時に解任届を提出しました。
消防署には先に電話で手続きの仕方を聞いておいたので、何をするのかまではスンナリ伝えられたんですが・・・
署員の方でお客さまがいらっしゃるのでこっそり顔を見られないようにしていたつもりが・・・
オープンスペースの事務所内で
「オンザロードさん?」「オンザロードです」「オンザロードさんね」
とみなさんで手続きの書類を探したりやり方を教えてくれながら連呼してくださって・・・
結果お客さまに見つかり帰り際に労いのお言葉をかけていただいてしまいました。
お世話かけましてすみません。。。

といったわけで。
当店は風営法等の申請はしていないので関係ありませんが、
警察署に届け出をしてある人はそちらも廃業と同時に届け出は必要となります。

あとは、各種リース機材の撤収。

カラオケのリース契約をしていた業者の機材撤収があったのでこちらは廃業を決めてすぐに連絡。
最終営業日から店舗の引き渡しまでに撤収をしてもらうように段取りして日程を決めて撤収してもらいました。

生ビールサーバーは取引先の酒屋さんからビールメーカーに連絡してもらい、
サーバーの撤収日を決めて当日機械メーカーさんが撤収に来てくれました。

最後に、一番大事なこと・・・賃貸店舗の引き渡しです。
大家さんと仲介業者の不動産屋さんに退去日の連絡。
当店の場合は若干複雑な事情もあったので1月には退去を決め、3月末の引き渡しということになりました。
引き渡し日が決まったら最終営業日を決めて、
退去までに店舗内にあるものを全て片付けて掃除して引き渡すことになります。
これは店舗の契約の際にそれぞれ取り決めがあると思うので契約書をよく読んだ方がいいです。
当店は居抜き店舗で内装の変更もしてないのでまだよかったんですが、
スケルトン(まっさらな状態にすること)返しの場合は工事費がかかってしまいます。。。

そんなこんなで3月23日の最終営業日の次の日。
日ごろお世話になっていたお客さまの有志部隊が15名ほど集結。

よーしやるぞーおーどれだどれだーこれかーいくぞーおっしゃーかかってこーい

みたいな勢いで来てくださったんですが・・・
2時ころまで仕事して、少し片づけて4時に帰宅し6時に寝て、12時に起きて13時にお店に行った私。
「引っ越し当日、なんの梱包も片付けもしていないまま引っ越し業者が来てしまった」
というベッタベタの展開となりました。
冷蔵庫の中身なんか棚に両腕を入れて全部床に落としたり、
運んでもらうものの棚という棚に収納されていたものは特大のポリ袋にザーッと入れたり・・・
アレはどうするコレはどうするという四方八方からくる質問に答えつつ、
やる気満々の野郎どもを止められるはずもなく、
とにかくその勢いに必死でついていかないと振り落とされそうな流れとなっておりました。

3月24日から31日までの1週間。
電気、ガス、水道の解約を引き渡し日に指定。
大型ごみやその他もろもろのゴミは業者にお願いし、あとはひたすらゴミ袋に詰めてクリーンセンターへ。
ゴミがひとしきり片付いたら近所に住む幼なじみたちが2日間日替わりで来てくれたので大掃除。
31日には全てなくなって綺麗になりました。

4/1に不動産屋さん立会いのもと店内を見ていただき全ての鍵の返却。
最後の最後に不動産屋さんと階段を降りようとしたら
「綺麗に使ってくださってましたね」
不動産屋さんが店内を振り返ってそう言ってくださいました。
シャッターの鍵を私が閉めて、不動産屋さんに改めてお礼を言ってお別れしました。

これにて全ての手続きが終わりました。
2009年9月に初めて店内を見させてもらって、あのカウンターを見た瞬間に
「あっ!Barをやろう」と思い立ちました。
共に伴走し続けてくれたカウンターに感謝を込めて、
10年分の思い出を振り返りながら最後に最高級のワックスをかけておきました。

長々とすみません。
最後までご覧いただきましてありがとうございました。 


  

2020年04月02日 Posted by おんざろーど at 15:08Comments(6)つぶやきぼやきBarと喫茶店で私が考えたこと